コザクラインコの保温最強アイテム。アクリルケージとヒーター、サーモスタットの使用感。
前回、『コザクラインコの冬の体調不良。急激な温度変化に気をつけよう 』では、コザクラインコのあんこちゃんを我が家に迎えて3回目の冬に、またまた体調を崩してしまったことについて書きました
体調を崩したことを機に、あんこちゃんの保温グッズを以下のように見直すことにしました。
- ビニールカバーをやめてアクリルケージへ
- 『サンコー外付けバードヒーター』の他に『マルカン 保温電球40w』をプラス
- 『EXO TERRA タイマーサーモ RTT-1』で管理
以上の3点について、実際に使ってみてのメリット・デメリットをまとめました。
隙間風もブロック!保温バッチリなアクリルケージ
我が家は家の構造上二階から冷たい空気が一階へ流れ込んできます。あんこちゃんのケージに当たらないように部屋の壁沿いの少し奥になるように配置したりしていましたが、ペラペラのビニールシートでは5℃も下がることもあり、セキセイインコ飼いの弟一家も使っているアクリルケージを購入することにしました。
アクリルケージと言ってもタイプがいろいろあり、以下の2点で迷いました。
- 全面扉なし 『アクリ屋 バードケージケース』
- 折り畳み式扉の『バードモア アクリルケージケース』
- おかもち式(前扉を上へスライド)の『アクリル工房 アクリルケージ ワイドタイプ』
折り畳み式扉はやはり壊れそうですし、換気のため結局前面は開けっ放しになりそうで、全面扉は使わなさそう。その代わり、これまで使っていたビニールカバーをカットして前面に使うことにして、お値段も一番安い『アクリ屋 バードケージケース』に決めました。
次にメリットとデメリットについて書きます。まずはメリットから。
メリット①高い保温力
ペラペラのビニールカバーは、エサやフンの飛び散りを防いでも、保温力はほとんどありません。我が家の場合は、カバーに切り込みを入れて使っていたので更に保温力が下がります。切込みの理由は、『サンコー 外付けバードヒーター』を取り付けていたので、カバーとヒーターが接触しないようにする必要があるためです。
購入したアクリ屋のケージは、鳥飼いさんたちにはお馴染みの雑誌『コンパニオンバード』との共同開発なので、鳥さんの健康や飼い主の意見が反映された作りになっています。他のアクリルケージと違い前面が解放されているのは、換気を重視して鳥さんの健康を保つため。うちでは不要になったこれまで使っていたビニールカバーをカットして、体調と気温によって全面を覆ったり上部だけ覆ったりして調整しています。
メリット②ケージ外に保温器具がセッティングできる
保温器具をケージにセットするときに一番頭を悩ますのが、鳥さんや夜用カバーなどとの接触。
ケージの中に保温器具を入れてしまうと、以下の問題が発生する恐れがあります。
- 鳥さんが近づきすぎて火傷をする
- フンやエサなどの汚れで保温器具自体が壊れてしまう
- 電球に水がかかって割れてしまう
ですから、保温器具はケージの外にセッティングしたいと思っていました。ところが、外は外でビニールカバーやおやすみカバーなどと接触して火事にならないようにセッティングには本当に気を遣いました。
『アクリ屋 バードケージケース』は60w以下のヒーターの仕様を推奨しています。我が家は『マルカン 保温電球40w』1つと『サンコー 外付けバードヒーター20w』1つをつけたかったので、両サイドに設置穴があるタイプを購入しましたが、二つとも余裕でアクリルケージの中に納まりました。
メリット③見た目スッキリ
アクリルケージを購入する前は、
アクリルケージはでっかくて存在感ありまくりだし、保温器具を取り付ければコード類でさらにごちゃごちゃ感が増してイヤ~!
なんて思っていました。
が、
透明なアクリルケージはビニールカバーよりも見た目スッキリ!
アクリルケージが到着する前の写真をもっと遠目で撮っておけばよかったのですが、ビフォーアフター写真を載せておきます。
コード類も思っていた以上にスッキリと収めることができました。
『サンコー 外付けバードヒーター』は右側の穴から出して直接コンセントへ。
『マルカン 保温電球40w』とサーモスタットの温度計コードは左側の穴からだして、延長コードへ。少しコードが長いのでゆるくまとめて透明ピンチであんこちゃんグッズが入っているカゴに留めています。部屋のコンセントだけで済むのですが、体調を崩したときに第三の保温器具である『ゼンケン スポットウォーム』をすぐにセッティングできるようにするために延長コードを使用しています。
メリット④エサなどがケージの外に飛び散らない
アクリルケージは、ケージの全面以外を覆っているのでエサや羽などが外へ飛び散ることがグンと少なくなりました。
ビニールカバーはケージの下まですっぽりと覆うものでもなく、ケージとの隙間も空くので4方にエサなどがどうしても落ちます。その落ちたおこぼれをワンコが食べる・・・ということもなくなりました。
お次はアクリルケージのデメリットです。
デメリット①値段が高い
今まで使っていた『小鳥カゴの防寒カバー Mサイズ』は1,000円以内で買えますが、アクリルケージになると安いものでも20,000円~となります。
ケージにぴったりのものを用意してあげたいと、アクリル板を購入してDIYされる方もいらっしゃいますね。材質をポリカーボネート(UV吸収剤を使用していないかご注意ください。)にしたり、段ボールで覆う方法を取られている飼い主さんもいらっしゃいます。
セキセイインコ飼いの弟一家も当初は子ども達がかわいくデコレーションした段ボールを被せていました。今でもおやすみカバー代わりに使っているとのことです。
私は設計図を書き、アクリル板を注文してその他必要な材料を買いに行き、組み立てる・・・という時間と労力の代わりにサクッと既製品を注文する道を選びました。
やはりプロの仕上がりですし、買って満足しています。
デメリット②注文から到着まで時間がかかる
あんこちゃん用に購入した『アクリ屋 バードケージケース』は注文してから22日後に到着しました。体調を崩してから手に入れようと思ってもすぐには届きません。ホームページにも出荷目安の記載がありますので、そちらを参考にしつつ暖かい時期に検討することをお勧めします。
デメリット③大きくて重い
アクリルケージが届いたときに何に驚いたかって、その大きさです。
チビと二人で段ボールから必死に出したので、写真に残しておくことをすっかり忘れていました。アクリ屋のアクリルケージは組み立て式ではなく、きれいに接着された完成品で届きます。大きさは、
タイプ500:W500×D470×H590、重さ 約7.1キロ
本体はしっかりと発砲スチロール等で保護してあります。届いたダンボールで子どもの家ができるぐらいの大きさです(笑)。
あんこちゃんのケージ置き場として、IKEAの『TINGBY(ティングビー)』を使用していますが、上に載せただけでは倒れてきた時に凶器になるので、耐震ジェルを貼りました。が、バランスとしては上部が重いことに変わりがないので、床に直置きにするか検討中です。ワンコがいるのでちょっと高い方が安心できると思うのですが、悩ましいです。
デメリット④エサや粟穂などのセッティングがやりにくい
これまで毎朝の掃除やエサ・水の交換は、ケージの上をパカッと開けて行っていました。
アクリルケージはケージの天井部分を開けられるだけの高さがありません。そのため、前面の小さな鳥さん用の入口からエサなどを交換しなければいけません。
ピンチに挟むタイプの粟穂ホルダーを使っているので、それが一番やりにくいですね。
デメリット⑤毎日の掃除がしにくい
こちらはメリット④で挙げた「エサなどがケージの外に飛び散らない」アクリルケージの負の面と言えるかもしれません。
トレーの掃除は引き出すだけなので今までと変わりませんが、ケージとアクリルケージの間に落ちたエサを取り除く毎日の掃除がしにくくなりました。
両サイドは『マキタ コードレス掃除機CL142』で吸えるのですが、後ろ側はケージをほとんど引き出さないと掃除ができません。冬場は保温器具のコード類があるので余計に引き出しにくくなります。
背面にエサ入れ等を置かない、冬場の背面掃除は数日に一回としています。
デメリット⑥専用おやすみカバーがない
これまで夜間はケージを覆うために『HOEI おやすみカバー タイプB』を使用していました。ケージサイズにピッタリ作ってあり、遮光生地で洗濯可能、と使い勝手もバッチリでした。
アクリルケージを設置してからは、おやすみカバーと通院用のブランケットでとりあえずしのいでいます。
・・・
光も入れば見た目もイマイチ。
おやすみカバーは今後自作しようかな、と思っています。
保温電球とヒーターの二段使いで温度調整スムーズ
もともと冬場の保温用に、と準備してあった『サンコー外付けバードヒーター』ですが、20wなのでヒーターの周囲しか温めるパワーがありませんでした。対して体調不良の時に使用する人間用の『ゼンケン スポットウォームS』は150wとハイパワー過ぎて日常使いには向きません。
そこで以下にご紹介するブログの内容も参考にして、パワーとしては中間の『マルカン 保温電球40w』をサーモスタットと併用して、メインに使っていくことにしました。
参考 【インコの保温電球】最初に買うなら40w!温度はどのくらい上がる?
メリット①電気・ガス代の節約に
これまであんこちゃん用として使っていた保温器具は、
- サンコー 外付けバードヒーター 20w
- ゼンケン スポットウォームS 150w
- ゼンケン アーバンホット 強1000w・弱500w
- 床暖房
電気・ガス代ともにかさみます。
パワーのある40w保温電球と保温力の高いアクリルケージのおかげで、床暖房の設定をぐっと低くすることができましたし、室温によっては夜間だけつけたりすることも可能になりました。
次に本電球のデメリットです。
デメリット①電球切れがある
これまでのヒーターはコンセントに挿すだけで使えましたが、保温電球は電球なのでいつ切れるかわかりません。特に体調が悪い時の電球切れは命に関わるかもしれません。そのためカバー付きの保温電球を購入したときにスペア用の電球も一緒に購入しました。
かなり高温になるので、水飲み場などの近くに設置すると水がかかって破裂する可能性もあります。また、羽やエサ、フンなどが入り込み割れ、発火の恐れもあります。
掃除をマメにして、使用前には動作チェックをするなど保温電球は慎重に使う必要があるものだと思います。
デメリット②デザインがイマイチ
『マルカン 保温電球40w』含め、同じシリーズのデザインは本体が白で上下の蓋がオレンジ。正直見た目はビミョーです。
同じマルカンから販売されている『CASA ヒートランプ』シリーズはベージュっぽい白一色なので、壊れたら次はこちらを買おうかな、なんて思っています。
温度が一目でわかり、温度調整もお任せサーモスタット
保温電球はパワーがあり、単体では温度調整ができないのでサーモスタットにつなげて制御した方が安心です。
鳥さん用の利用者の多い『マルカン ミニマルサーモ』や温度がデジタルで表示され、見た目もおしゃれな『CASA デジタルサーモ300』にしようか迷いましたが、あんこちゃんの体調が悪いときの温度差が2-3℃とシビアだったこともあり、より正確とレビューが多い爬虫類用の『EXO TERRA タイマーサーモ RTT-1』を購入しました。
メリット①温度管理のためにケージに張り付くことがなくなった
サーモスタットを購入して何が一番助かったかというと、温度設定をしてそれをキープしてくれるので、あんこちゃんの様子をしょっちゅう見に行く必要がなくなったことです。
あんまり心配して様子を見に行くと、インコさんは「私、弱ってるの??」と更に体調を崩すこともあるそうで、バレないように通りかかったふり、ご飯を食べているふり・・・と1日に何度も温度計とあんこちゃんが寒がっていないかをチェックしていました。私も結構ストレスになっていたので、あんこちゃんも同じだったかもしれません。
サーモスタットも機械ですので、壊れることもあります。それでも使用前に比べて気にして様子を見る回数は減りましたし、温度が下がる夜間のドキドキがだいぶ緩和されました。
メリット②細かい温度管理ができる
今まではケージの色々なところに取り付けた温度計とにらめっこしながら、ヒーターをつけたり消したり、ケージから離して置いてみたり・・・と頻繁に調整しては、温度が上がり過ぎたり下がり過ぎたりすることもしばしばありました。
今では、部屋の温度とあんこちゃんの様子を見て、1℃ずつ微調整することも『EXO TERRA タイマーサーモ RTT-1』にお任せ。
本体はケージ置き場のカゴにぶら下げてあるので、夜間もカバーをめくって温度をチェックする必要もなくなりました。
では、サーモスタットのデメリットについてです。
デメリット①値段が高い
『EXO TERRA タイマーサーモ RTT-1』は以下の機能がついています。
- 保温・照明器具のタイマー&温度制御(昼と夜などの違う環境を再現可能)
- 警報ランプ
- 停電時のバックアップ機能(停電後1時間は設定保持)
一般的に普及していると思われるダイヤル式のサーモスタットと比べると値段は3倍以上の差があります。保温が必要なだけのあんこちゃんには、正直オーバースペックだと思います。温度制御とセンサーでデジタル式に温度が読み取れれば十分ですが、精度を優先したかったので仕方のない出費といえば仕方ない・・・。
アクリルケージといい、サーモスタットといい保温関連でこの3年間でお金があっという間に飛んでいきました。
デメリット②説明書がわかりにくい
レビューでもよく見かけるのですが、説明書がわかりにくいです。
私も最初勘違いして、○℃でオフ、△℃でオンと設定できるのかと思っていました。
『EXO TERRA タイマーサーモ RTT-1』は、タイマーを2種類設定可能ですが、これは照明と連動させたり、朝と夜などで温度設定を変更したい場合に使います。
冬場や病気の保温のみで使うのであれば、タイマー設定は必要ありません。
うちでは照明も使っていないので、サーモスタットの設定は以下にしています。
- 全消灯(タイマー機能コンセント常時通電なし。設定画面はAL:oF)に設定
- 設定温度2で温度を設定する(設定画面はOFFの文字が点滅)
保温器具(マルカン 保温電球)は赤いタグがついたサーモ機能コンセントへつなぎます。
夜は少し温度を下げて設定しようかな?という時はもう一つの温度設定をしてもいいのですが、毎回カバーをかけた後に1-2℃上昇するのでそれを見てから手動で下げています。
デメリット③コードをかじる恐れ
購入を迷ったマルカンのサーモスタットは二種類ともかじり防止のためにコイルが巻かれていたり、センサーもカバーされています。
EXO TERRAの製品にはそれらの防止策が施してありません。かじるの大好きなインコさんの場合、取り付け方を工夫しないと、すぐにかじられて断線して感電や火災の恐れもあります。
あんこちゃんは黒い物体がイヤなようで、今のところ無視してくれています。大好きなプラスチックや木のおもちゃとは違った見た目と感触であることも影響しているかもしれません。
アクリルケージの側面の穴からコードを通すので、ケージに触れているコード面は少なくなっています。
おわりに
あんこちゃんを我が家にお迎えして3回目の冬で、コスト、見た目、管理など様々な試行錯誤をした結果、保温環境は当初とは随分変わりました。
正直最初から今の環境を用意していればあんこちゃんも体調を崩すことはなかったかもしれませんし、人間側も管理が楽だったかもしれません。ただ、失敗を繰り返すことで知識もついてきましたし、乗り越える知恵と度胸もついてきました。
我が家で使用している保温グッズが、毎冬保温環境のことで頭を悩ませているインコ飼いの皆さんの参考になりますように。
Happy インコ lifeを!