2022/04/17

コザクラインコの発情期。発情サインとトラブル防止について

インコ友達

お正月のチビの留守の間、コザクラインコのあんこちゃんのお世話は私がしていました。午後の放鳥タイムにあんこちゃんを手に乗せていると、何やら不思議な動きを・・・

こ、これは求愛行動かもしれない!!

季節は真冬。繁殖に適している春から夏、秋ではありません。もしかしてあんこちゃんの今の環境が発情を促してしまっているのかも・・・

ということで今回は、生後2年のコザクラインコに初めてやってきた季節外れの求愛行動と、その対処法についてのお話し。

あんこちゃんの発情サイン

サイン1. おしりをこすりつける

あんこちゃんが手の甲や指の間に乗ると、おしりをこすりつけてくるようになりました。調べてみると、これはオスのサインのようです。

たまたま動画が撮れましたので参考に掲載します。

あんこちゃんはクリームルチノーです。性別鑑定はしていませんが遺伝的にメスの可能性が大きいです。珍しいオスだったのか?

サイン2. 攻撃的になる

チビが宿題をやったり、何かを書いたりしているときに特に攻撃的になっていました。指に噛みつきまくるのです。

作業をやめてあんこちゃんに集中すると止めてくれます。自分の方に注目してほしいからなんでしょうか??

いつもは甘噛みが多いのですが、コザクラインコのクチバシは凶器になるぐらいするどいので、時々チビはほんの少し流血することも・・・。

この攻撃的になるのも発情期によく見られるサインだそうです。

サイン3. ヒトの爪をツンツンした後に吐き戻し

あんこちゃんは手の指の爪も足の指の爪も大好き。

爪を見つけると、クチバシでツンツン、ツンツンといつまでもつついています。軽くつつくだけなので、人間は痛くはありません。

爪の感触がクチバシに似ているので、愛情表現の一種であるようです。

ところがある日、いつものようにあんこちゃんがチビの爪をツンツンしていると・・・

ゲロッ

ぎゃー!吐いたっっっっっ!!!

インコの吐き戻し
DSC_1837

なんと、吐き戻しをしたのでした。

吐き戻しはオスがメスに見せる求愛行動の一つ。やっぱりあんこちゃんはオスだったの??

おまけ:あんこちゃんはオス?メス?

あんこちゃんの発情サインを並べると、オスに見られる行動が多いです。

  • おしりをこすりつける
  • 吐き戻し

でも前述した通り、あんこちゃんはクリームルチノーなのでメスである可能性が高いのです。(私はインコさんの色の出方と遺伝子の関係には全く詳しくありませんので、『くろごままめたろう』さんのブログ記事、コザクラインコ(WFクリームルチノー)×くろごままめたろうをご紹介させていただきます。)

手元にある本『かわいいインコの飼い方・楽しみ方』には、オス・メスの見分け方としては発情サインの他に、

  • 頭部を見る
  • 骨格を見る
  • くちばしを見る

とありましたが、特にコザクラインコは判別が難しいそうです。メスでもオスの発情サインが見られることも多々あるそう。

卵が産まれて初めてメスだったのね!とわかるとか。

オスでもメスでも、過剰な発情は卵詰まり、精巣腫瘍、代謝異常など、さまざまな病気の元になります。あんこちゃんの発情サインがこれ以上ひどくならないように、我が家で実際に取った対処法を次に挙げます。

対処法1.手に乗せない

特に手の指の間に乗せるとおしりをこすりつける動作をすることがわかったので、あんこちゃんの近くでは、手の甲を見せないようにしました。

あんこちゃんをお世話するのはチビと私の二人ですが、特定の誰かの指にだけ発情している様子はありません。

手に乗って欲しい時は、指を一本だけ出します。

あんこちゃんは撫でてもらったりすることが嫌いなので、指に触れられないのは特にストレスではない様子でした。

なるべく指や手に興味を持たないように、『ゴーゴーペンギン』やペットボトルキャップ、ビー玉などをすかさず転がして気を逸らすようにしています。

対処法2.早く寝かせる

チビが遊びから帰って、宿題をしてゲームをしてちょっとのんびりして・・・と自分のことを優先するうちに、あんこちゃんの放鳥タイムがいつの間にか夜の7時を過ぎていることも。日照時間が6-8時間より長くなると発情の刺激となるそうです。(横浜小鳥の病院 『飼い鳥の発情』より)

生活リズムを見直して、夕方6時には『おやすみカバー』をかけて部屋の明かりを消し、扉を閉めるようにしました。

だいたい12時間ぐらいは暗い所で過ごすことになります。

対処法3.1日の温度変化をつける

我が家に来てすぐに、風邪を引いてしまったあんこちゃん。

保温については頭を悩ませてきましたが、過剰な保温は発情を促しますし、寒さに弱い鳥にしてしまうことも。

毎日の体重測定と体調観察から、3回目の冬となる今年は、発情コントロールのために部屋の温度は20℃を最低キープして、補助的に『サンコー 外付け式バードヒーター』だけを使うことにしました。

ところが、この温度変化があんこちゃんには負担が大きかったのでした・・・。そのお話しについては後日。

対処法4.ヒモのついたおもちゃをしまう

ひたすらチミチミ、チミチミ・・・とおもちゃのヒモの部分をかじるのが大好きなあんこちゃん。

コザクラインコの発情サインの一つに紙切りがあります。紙を器用に細長く切って体に差し込み、巣作りにつかうそうです。

これまでも、チビのコロコロをガジガジと切り取っていましたが、尾羽に差し込むような行動は見られませんでした。

ただ、ヒモのある『ALOHA HEAVEN シンギングスイング』のようなおもちゃをケージの中に引っかけると、一日中チミチミやっているので、これももしかしたら紙かじりの延長なのかもしれない・・・と思い、片づけることにしました。

あんこちゃんはプラスチック製のおもちゃも大好き。『ALOHA HEAVEN チャラチャラ』のようなおもちゃは時々どついたりして、いいストレス発散と運動になっているようです。

対処法5.観察を続ける

これまであんこちゃんに対する発情抑制の実際の対処法を書いてきましたが、発情を促す他の要因として以下が挙げられます。

  • 体重増加
  • 快適過ぎる生活

1つずつ観察ポイントについてみていきましょう。

体重増加について

メスの場合は、体重増加が発情のサインであることが多いそうです。あんこちゃんはコザクラインコにしては小さめで、体重はだいたい47-48g前後。

毎朝のケージ掃除のときの体重測定を欠かさず続けています。今回は特に急激な体重増加は見られませんでしたが、適性体重とペレットの摂取量についての観察は続けます。

食事制限は、自己判断で厳しくやり過ぎると鳥さんの体調を崩す元になります。もし実行するときは、健康診断や風邪治療でお世話になった獣医さんに相談しようと思います。

適度にストレスのある生活

  • 突然ワンワン鳴く同居犬
  • 騒がしい子ども達の襲来
  • 予測不能のチビの行動

我が家は、ビビリのインコさんにはかなりハードルの高い生活環境かもしれません。

これまで見られた発情サインがより多くなる以外に、狭い所に潜りたがる、お気に入りのおもちゃが発生する等が見られてきたら、以下の方法も試してみる予定です。

  • ケージの置き場所をランダムに変える
  • おもちゃを日替わりで交換
  • ケージ内にフォージンググッズを取り入れる

常にご飯があって、暖かくて天敵もいない快適過ぎる生活は、いつでも卵を産んでもOKということになります。

あんこちゃんの健康のために、適度にストレスのある生活を考えてあげたいな、と思います。

おわりに

以前の記事、『初めてのお友達。コザクラインコがセキセイインコとご対面!』で出演いただいた弟一家が飼っているセキセイインコは、なんと生後3か月から発情サインが見られたそうです。

対してあんこちゃんは2才でようやくの発情サイン。個体差や種によって大きく違うのですね。

春・秋にやってくるある程度の発情は本能なので仕方ないこと。けれど、飼い主の対策次第でその回数を抑えることが可能だと思います。

インコさんたちの健康のために、飼い主さんは大変ですが注意深く見守ってあげたいですね。

Happy インコ lifeを。