2023/11/08
ヒット量産!打率アップ!!少年野球用バット『美津和タイガー製レボルタイガー iSDL FREE』レビュー。
我が子にピッタリ合ったバットを選んであげたい。
少年野球を頑張っている子どもの姿を見ている親なら、誰もが思う事ではないでしょうか。我が家は5本目にしてようやくチビに合ったバット、『美津和タイガー製レボルタイガー iSDL FREE(イオタ ハイパーウィップ スーパーダブルレイヤー フリー)』を手に入れることができました。
今回は打率大幅アップにもつながった、『 レボルタイガー iSDL FREE』のレビューです。
出会いはバッティングセンター
チームメイト一家に誘われて、近所のバッティングセンターへ行ったチビ。帰宅するなり大興奮で、
今日さー、○○のバット貸してもらったら、バックネット直撃連発―!!!
まぁ、たまにはそういうこともあるわさ、とあまり本気にしていなかった私。翌日の練習で誘っていただいたお父さんから、
「チビくん、覚醒しましたよ!!」
と声をかけていただきました。
それ以来、試合ではいつもチームメイトの『レボルタイガー iSDL FREE』を借りるようになり、ほぼ毎打席ヒットを打つようになったチビ。スイングを試合で初めて見たときに、
「これだ!!!」
って、なぜかピンときました。
3万円台の高価なバットですから、壊してしまってはいけません。かなり迷いましたが残り9か月の小学生野球生活の充実のために、美津和タイガーのバットに買い変える決心をしました。
『レボルタイガー』を貸してくれていたお子さんのママにも、
「新しいバット買ったばっかりじゃん!うちのいつでも使っていいのにー!!」
と言われました。
チビの誕生日が近かったので、誕生日プレゼントとして両家のおじいちゃん・おばあちゃんからも援助をしていただきました。もちろん、3か月前に新しいバットを買ったばかりというのは内緒です。
かつてはポップフライ量産
実は、6年生が卒団すると同時に『ZETT ブラックキャノン』を譲り受けるはずが、経年劣化でトップが外れて壊れてしまいました。みんなと被らずブラックキャノンと同じ素材のカーボン製で、というチビのリクエストで『レボルタイガー』を購入する3か月前に、『SSK ライズアーチ』を買ったばかりでした。
『SSK ライズアーチ』のスペックは以下です。
- 長さ 80cm
- 重さ 580g
- バランス トップ
- 素材 FRP製(カーボン)
スポーツショップで素振りをして買うはずが、現物がなかったので仕方なく同じサイズの違うバットを振ってネットで購入。これが大失敗で、当時のチビにはオーバースペックなバットでした。
バットにボールが当たってもほとんどがポップフライ。【キングオブポップ】と私達は呼んでいました。たまーに芯に当たると弾丸ライナーになるので、芯に当たって振りぬけてこそ真価を発揮する、といった印象のバットです。
動画で素振り比較
チームメイトはセミトップバランスのグリーンのバット(長さ80cm 重さ600g)を使っていました。一緒のものを使いたくないチビは、トップバランスのブルーのバット(長さ80cm 重さ600g)を希望。
『SSK ライズアーチ』で実物で素振りをせずに購入してしまった失敗があったので、今回は野球用品の品揃えが豊富な岐阜にあるヒマラヤスポーツ本館へ。
セミトップ・トップバランスの両方のバットがあったので、早速素振りをしてもらい動画でチェックすることにしました。
まずは、トップバランスから。
お次は、セミトップバランス。
お店には、野球経験者の店員さんがいらっしゃるので、動画をチェックしていただきました。
トップバランスのバットは重すぎて振れないわけではありませんが、最後にこらえきれなくて体がふらつく場面も。店員さんからもグリーンのセミトップバランスを勧められました。チームメイトと同じバットになりますが、間違い防止の【カッコいい】シールなり印なりをつけることで、チビも納得。(かっこいいシールを見つけるのが大変でした。)
ちなみに、バットのバランスは、
- トップ
- ミドル
- カウンター
以上の3種類をよく聞きますが、「セミトップバランス」というのは初めて。店員さんに聞いても、
「トップよりも下で、ミドルよりも上、っていうことなんだと思います。」
とわかるようなわからないような説明。
セミトップバランスを使用中のチビの感想は、
・・・トップとミドルの違いはわかるけど、セミトップはよくわかんない。
ということでした(^-^;。
振りぬける秘密はグリップとヘッドに
私は野球素人です。技術的なことはわかりません。ですが、チビのバッティングフォームを見ると明らかに楽にスムーズにバットを振りぬいているような気がします。
その秘密は、レボルタイガーの独特なグリップ『J-grip(ジェイー グリップ)』とヘッド『ハイパーウィップ(HW)』にありそうです。
J-grip FREE
2015年度のグッドデザイン賞を受賞した『レボルタイガー』のサイトの説明によると、
- 手の平との密着性と接着面積を高める
- 適切な打撃フォームの形成
- 人間工学設計=ケガの軽減
- ミート幅を拡大するスイングの軌道修正
とありました。(Jグリップの詳しい説明は、美津和タイガーホームページを参考にしてください。)
今回購入した『レボルタイガー』はこれまでのJグリップから改良されています。以下公式ページからの引用です。
■iotaシリーズに、J-grip新形状『Free』が登場!
従来のJ-grip先端に丸みを持たせることで、ホールド感とバット操作性が向上!
美津和タイガーホームページより
楕円形状により手首が立つため、ヘッドが立つスイングが身に付き、投球に力負けせずに振切れる!
また、握りやすく、振り抜きやすい楕円形状グリップ『J-grip』により、スイング速度が3km/h程度UP!
このグリップのおかげで、無駄の少ないスイングになったのかもしれません。
ハイパーウィップ
ヘッドが斜めに切り取られているような形状をしています。これにはどんな秘密が??と思って検索しても、美津和タイガーホームページには全然情報が載っていません。
野球用品専門店 ベースマンのブログに詳しい記事がありました。
Jグリップの場合、楕円形状のグリップエンドで打球面が常に同じになるので、打球面側のヘッドバランスを重くして、ヘッドスピードを出す機能です。
非打面側のヘッドをカットし、打面側を重くすることにより重量バランスを変化させます。
野球用品専門店 ベースマンブログより引用
打面側が重くなることで、スイング中にバットのヘッド部分が投球方向へ加速します。
特にミートからフォローにかけてのスイング速度加速を実感できます
なるほど。スイングがキレイに加速しているな~、と感じたのは、たまたまではなかったということですね。
野球You Tuberのトクサンの「トクサンTV」で2021年レボルタイガーの試打をしています。試打しているバットはM号対応バットになります。
トクサンが動画の中でお話しされている感想は、私がチビのレボルタイガーでのバッティングを見て思ったことと同じでした。
- 操作性がいい
- 力を入れて振ろうとすると飛んでいかない感じ
- パワーがない人でも振りやすく鋭い打球が出そう
- 勝手にヘッドが走る
次男の体格は年齢平均で、特別大きいわけでも小さいわけでもありません。高学年になって力がついてきたとはいえ、小学生なので過度な筋トレはできませんし、パワー的にはまだまだです。
そんなパワー不足を補ってくれるバットだと思います。
打率が大幅アップ
レボルタイガーに変えた途端にヒットを量産しだしたので、打率も上がっているだろうな、とは思っていました。改めて計算をしてみると・・・。
バット変更前は1割~2割前後をウロウロしていたのが、3割9分までアップ!
足が遅いので、ランニングホームランはありませんが、3塁打もよく出るようになりました。
これはもう完全にレボルタイガーのおかげです。
かつてはヒットを期待されないのでバント職人に徹していたチビ。本当によく飛ぶのでバントは下手になってしまいました・・・。
レボルタイガー iSDL FREEサイズ展開
『レボルタイガー』のサイズ展開はトップ・セミトップバランス共に同じです。
長さ | 76cm | 78cm | 80cm |
---|---|---|---|
重さ | 560g | 580g | 600g |
私の若い頃は、長いスキー板を持つのがカッコいい!なんてのがありましたが(古)、それは少年野球でも同じようで、長くて重いバットを買いたがります。購入当時のチビの身長は145cmで体重は35kg。今回購入した80cm・600gは、ちょっと長くて重いんじゃないか??と心配していましたが、使いこなしているようです。
打てて飛ばせると、野球はもっと楽しい
『レボルタイガー』に出会う前は、
バットの性能より技術よ、技術!!
と、夫婦で思っていました。こちらのビヨンド批判記事「少年よ、プロ野球選手になりたいならビヨンドは使うな!」 のような記事の内容も頷けました。
でも、ヒットを打てるようになるとやっぱりうれしいし、野球が更に楽しくなるんです。本人が希望すれば反対はしませんが、親としてはどちらかというと中学以降は硬式クラブチームに行って欲しいとは思っていません。今のところチビ本人もそのつもりはありません。
野球はたくさんある楽しめるスポーツのうちの一つ、という位置づけです。道具の力を借りてより楽しめるならそちらを選択しようということです。
もちろん、バットにボールを当てる技術がなければいけません。チビの『レボルタイガー』が飛ぶらしい!と、いろんな子ども達が使っても、ヒット性の当たりになる子とそうでない子がいるので、ただ当てるだけでもいけないようです。
打てない子のスイングを見ていると、以下の特徴があります。
- そもそもボールに対応できていない
- バットが重すぎる
- 手打ち
うちのチームもビヨンド率が高いですが、重いバットに振り回されている感じのお子さんも多く、オーバースペックじゃないかな??というケースもチラホラ。
重いバットは、親の思いとも比例しているようにも感じます。親だけが満足することがないように、子どもも納得できるバット選びをしたいですね。
我が子のスイングを一番見ている自分の目を信じよう
たった3か月前に『SSK ライズアーチ』を買ったばかりなのに、なぜ『レボルタイガー iSDL FREE』に買い替えたのか。
記事の最初に書きましたが、チームメイトから借りた『レボルタイガー』を振ってかっ飛ばすチビのスイングを見て、ピン!と来たからです。
私の野球経験は、子どもの頃父親がドラキチ(中日ドラゴンズの熱烈なファン)で、野球シーズンは毎晩ナイター中継を仕方なくぼんやり見ていたり、たまーに父のソフトボールに付き合う程度で、プレイヤーではありません。今も、チビが少年野球チームに入ってコーチから配信されるおススメ野球動画を見るぐらいで、技術的なこともわかりません。
『レボルタイガー』の製品情報もレビューも少なくて、同じチームの子ども達はビヨンド使いが多く、他チームでも美津和タイガー製のバットを使っているお子さんを見たこともなかったので、『レボルタイガー』に決めるのには正直迷いがありました。
ですが、
我が子のスイングだけは何百回も見てきました。言語化できなくても「これだ!」っていう勘が働いたと思うんです。
高学年になってバットの買い替えを考えている親御さんは、野球の経験がなくても、アドバイスをくれる経験者がいなくても、
- 可能であれば同じチームのお子さんのバットを何種類か貸してもらって打ち比べること
- 我が子のスイングをよく観察すること
自分の目を信じて「これだ!」というバットに出会えるといいな、と思います。
ちなみに、『SSK ライズアーチ』ももったいないので、芯に当てる練習をするために普段の練習にも持っていっています。『レボルタイガー』との2本持ちです。
ちょっと気になる初期不良
チビにピッタリ、がんがん打てる『レボルタイガー』ですが、ちょっと気になることが。
初めて貸してもらったチームメイトの『レボルタイガー』が半年もしないうちに亀裂が入って壊れてしまったのです。購入した店舗へ問い合わせると、同じような症状でバットを無償交換するケースが少なからずあるそう。
『レボルタイガー』はJ-gripを採用している関係で、打面が固定されます。ということは、どの面を使うこともできる通常のグリップのバット(ストレートやフレアタイプ)と比べると、それだけ負担も大きくなると思います。
うちは購入してまだ4か月ですが、そのようなトラブルはありません。心配な方はメーカーに問い合わせてみるといいでしょう。
おわりに
『レボルタイガー』などの高機能なバットは安い買い物ではありません。使いこなせないと宝の持ち腐れです。
バット選びに頭を悩ませている、特に高学年のお子さんをお持ちの親御さんに今回の記事が参考になれば幸いです。