2020/10/30

おうち英語挫折組の取り組みと反省【上の子:幼児から小学生編】

子ども英語失敗

2020年度から小学校の学習指導要領が変わり、小学5・6年生で外国語(英語)が教科として導入されます。それに伴い、私の周りでも英語教室に通わせようかな~という親御さんの声をよく聞くようになりました。

実は我が家では上の子は小学5年生までの約10年間、下の子は年中さんまでの約5年間、けっこうガッツリ親子英語をやってきました。上の子の英語を始めた頃には、ブログ村で「親子英語」というカテゴリーが出てきた頃で、今よりも親子英語やおうち英語と呼ばれる家庭で英語に取り組む層が少なかった時代です。

今となってはハッキリ言って、時間と労力とお金と、何よりも子ども達の才能の無駄遣いをしてしまったと大反省しています。

第一弾は、上の子の幼児から小学生編です。

どうして親子英語なのか?

まず、どうして親子英語を始めちゃったのか?を振り返りましょう。

ずばり、

  • 子どもと英語で話せたら面白そうだから
  • バイリンガルに育つことは可能なのか実験してみたかった
  • 自分が英語(英語に限らず語学全般)に興味があるので一緒に楽しみたかった

以上です。

赤点スレスレで好きだけど、お勉強としては出来なかった英語を、高校卒業後に独学でやり直して英検2級とTOEIC850点を取り、夫の海外赴任でついて行った英語圏の国でも度胸だけでサバイバルイングリッシュでママ友とのコミュニケーションや子どもの保育園入園を取り付けた私にとって、巷でよく言われる

「子どもに英語を身につけさせたい。」

「英語で苦労させたくない。」

という考えは一切ありませんでした。英語なんて、大人になってからで十分(いや、私は英語を不自由なく使えるレベルじゃないけど。)身につくだろうと自身の経験から思っているからです。

もうほんとに、興味本位でかるーい気持ちで子どもの英語教育を始めました。おまけに教材好き。教育はもちろん素人ですが、いろんな語学学習本を読むのも好きでした。もしかしたらこの「教材好き」が、一番大きい動機だったかもしれません。

そんなわけで、母の趣味に子ども達は付き合わされてしまったのです。

本編から外れてしまいましたね。では、次から具体的に上の子の親子英語を振り返ります。

英語教室へ通うことは全く考えていなかった乳幼児期

ベビーイングリッシュなど赤ちゃんから参加できる教室も増えて来ましたね。

上の子の時は全く検討しませんでした。もともと育児サークルとか子育て中のママが集まる施設とかの雰囲気が苦手だったというのもあります。

それに、週1回1時間もないスケジュールで、中身は簡単な挨拶や歌や踊り、ちょっと進んでアルファベットを読む練習なんて非効率過ぎてお金がもったいない!

私は英語の雰囲気を楽しむのではなく、英語(日本語以外の言語)を話す人たちと身構えることなく、フツーに当たり前にコミュニケーションがとれるマインドと年齢に応じた英語力を最終目標にしていました。

ですから、楽しく、でも定型文的な英語に触れておしまい!というほぼ全ての英語教室が提供しているカリキュラムに魅力を感じませんでした。

理想の英語教室がない!ならば、ママの英語語りかけでやっていこう

上の子が乳児の頃、今のように長時間英語保育を提供する「プレスクール」なんてものはありませんでした。英語教室をいくつか回った結果、費用対効果が薄すぎると思い、結果自分の英語力アップも兼ねて子どもに英語で語りかけをしてみることにしました。

一番最初に手に取った本が、子どもは英語でしつけなさいした。

これがですねぇ・・・

CDが付いているのですが、聞いているとどっと疲れるんです。なぜなら、口調が全て命令形なんです。

○○しなさい!

ダメでしょ!!

口うるさいお母さんそのものです。

もちろん口調はマネしませんでしたが、フレーズとしては一部使い、優しい口調で話しかけていました。

今まで日本語だったママがわけわからん言葉で、しかも気分が乗った時だけ(!)英語で話しかけるものですから、上の子はポカーン、というか不思議な顔をしてましたね。

例えば靴を履かせながら玄関で、

「Well…Put on your shoes~♪ Let’s goooooo-♪」

なんて、抑揚をつけて歌うように話しかける。

そんなことを一人孤独に子どもに対してやっていると、ふと「私何やってんだ?」と、なんだか悲しい気分になった思い出もあります。

その時の違和感を大切にして、日本語ネイティブが第二言語(実際で暮らしている場所で使われている母語以外の言語)でもない外国語である英語を語り掛けるなんていう愚行をやめるべきだったんですよね。あー思い出すと気分がどんどん暗くなります。

ところがどっこい、語りかけ本も色々あるんだな、と知った当時の私は「楽しそうで優しいフレーズ」がたくさん書いてある本を買い集めるという方向に走ってしまったのでした。

一番よく開いたのがこの井原さんちの英語で子育て―超使いやすい! 表現集の決定版でした。Amazonのレビューも高いのは納得です。「これなんて言うのかな??」とパッと思いつかないけれど日常生活では使うよね、というシーンがたくさん収められています。

ていうか、2004年初版のものがまだ売っているのに驚きました。

他には、ヘンリーおじさんの英語で子育てができる本―ネイティブが答える英語Q&A。フレーズ集よりもヘンリーおじさんの歌や音楽に癒されていました。こちらの方がネイティブスピーカーが作者だけに、ぐっと英語らしい語りかけができるような気がします。

最後はこちら。全然使わなかった本。新装版 起きてから寝るまで子育て表現550教材コレクターの血が騒ぎ、語りかけ本はすべて持っていないと気がすまなくなって買ってしまっただけの本・・・今は、新版が出ているようです。【音声DL付】起きてから寝るまで子育て英語表現1000は、旧版よりも英語表現が倍近く増えているのが気になります(笑)。

これらの本は、英語子育てをきっぱりやめよう!と思った時点ですべてブックオフへ行きました。

すべてが無駄だったかというとそうではなく、私の場合夫の転勤で海外に住む機会があったので、現地の子どもたち(幼児)と話すのに役立ちました。

海外赴任で半年間地元の保育園へ通う

上の子が3歳になってすぐにたまたま夫の海外赴任が決まりました。期間は1-2年の予定。滞在期間が短いけれど、年齢が低いしひょっとすると少しだけ英語を理解して話せるようになって帰国できるかな?なんて淡い期待を抱いていました。

現地の保育園、幼稚園入園事情

日本でも保育園に入れない待機児童が問題になっていますが、海外でも同じ。私たちが滞在した国も妊娠中から入園を希望するWaiting List(ウエイティング・リスト=入園希望者名簿)に申し込みをするほど。もちろん人気園は数年待ち。私たちの場合はラッキーで半年ほどで入園案内の連絡が来ました。

日本だと毎日園へ通うイメージがありますが、滞在国の保育料はとにかく高額で毎日なんてとてもじゃないけれど通わせることはできませんでした。保育費は、永住権を持っている人は税金で半額程度?費用が賄われますが、私たちのような一時滞在者はすべて自分たち持ち。滞在当時の保育費を参考に載せますと・・・

 預かり時間帯保育料
幼稚園10時~14時約3,500円~
保育園8時~17時約10,000円~

一日の保育料です。一日ですよ!!!保育代が高いので現地の人もフルタイムで働いてよっぽど子どもの面倒を見る人がいない限り、毎日は通わせていない人がほとんどでした。だいたい週2-3回ぐらいですね。

その他の平日は何をやっているか?というと日本の子育てセンターのようなPlay Group(プレイグループ)が各地にたくさんあり、日本以上におもちゃや遊べる環境が充実しているので、園がない日はそこへ通っていました。親子一緒ですから、当然ママべったりで日本語を使います。

こんな現地の園事情、また夫のストレスで滞在を一年で切り上げたこともあり、結局半年程度しか現地の保育園へ通うことはできませんでした。

まったく現地園に慣れない子ども

当時めちゃめちゃ人見知りが激しかった上の子は入園後も毎日号泣して私から離れず。周りのママたちは、

「そのうち慣れるわよ。言葉の問題??大丈夫、大丈夫。」

なんて口々に言っていたけど、半年経っても家を出る前から、

布団からでない

床に寝転がる

一歩も動かない

と抵抗しまくり。

日本の保育園に通っていましたが、ここまでの抵抗は見せたことがなく、本当に登園前の朝は憂鬱でした。おまけに週に数日しか通わないので、慣れるのにも時間がかかるんです。

結局登園の楽しみを見いだせたのは、約半年後に日本人の子が登園する日と重なった1日だけ。教室は別々でしたが、一緒に遊べる自由時間はいつも一緒にいたそうで、お部屋に入るときは、

「ハグしてから部屋へ入るのよ~。超かわいい~。(日本語意訳)」

なんてのんきに先生は言っていたけど、それぐらい異言語の中へ突然放り込まれて、かつ環境適応に時間がかかる上の子にとっては、それはそれは辛い半年間だったのだと思います。

子どもなんて新しい環境に慣れてすぐに英語を喋りだすわ°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

なんて、

キラキラした妄想を持ったママもしくはパパさん、子どもにだって「適性」というものがあります。インターや親子留学、低年齢での短期留学を考えている親御さんは理想ばかりを追い求めず、我が子の適性をよーく考えていただきたいと思います。

日本語で3歳児レベルの英語

結局半年程度しか現地園に通えず、家庭では英語はほとんど使わない生活でしたので、帰国時はバイリンガルなんて程遠い状態でした。当時の上の子の英語レベルは、

  • 話していることはなんとなくわかる
  • 単語とほんの少しのセンテンスでコミュニケーションを取る

程度でした。

保育園の生活はルーティンですから、言葉の意味がわからなくても行動は合わせることができますし、先生方も優しい幼児英語しか話しません。口数が少なめの日本の2-3歳児レベルの会話を想像していただければいいのかな?と思います。

プレスクールへ通う

帰国後はしばらく懲りずに英語教室探しをしていました。アウトプットは少ないけれど、意味は理解していることが多い上の子に通常の「歌って踊ってゲームして」の英語教室はもの足りないと感じていたからでした。

そんな時にたまたま近くの英語教室のホームページに、長時間英語保育をする、

プレスクール

を開講するという文言が目に留まりました。

これはラッキー!

ということで、すぐにお試しからの申しこみ。

週一回、降園後からの2時間半の英語プログラムでした。プログラムの内容は定番の歌やダンス、ゲームの他、絵本の読み聞かせや工作、スナックタイム、短時間の英語アニメ鑑賞や季節ごとのアクティビティなどをゆったりと英語で経験できるものでした。

帰国後に途中入園した幼稚園での初めてのバスは、一人で「行ってきまーす!」と元気に乗って行った上の子でしたが、プレスクールになると号泣して入室を拒否。

そのうち何度もトイレに行ったり、チックと思われる症状も出てくるようになりました。

送迎する私も疲れ果て、結局プレスクールも半年で止めることに。

今思うと、こんなに負荷がかかっているのだから、なぜもっと早く辞めなかったのか、拒否反応を示している英語に私はなぜ固執していたのか、本当に反省ばかりです。

多読、ワーク、NHKラジオ、アルクの英語教材、中古DWE・・・コツコツおうち英語開始

プレスクールをやめた後は、ブログ等で親子英語の情報収集をしまくりました。一時期、親子英語ブログも書いていましたね(遠い目)。親子英語ブログには、おうち英語をするための様々な教材と各家庭の「魅力的(に映っていた)な」工夫がギッシリ詰まっていました。

もうね、教材コレクターの血が騒ぐわけです。

  • オックスフォード・リーディングツリー、CTP(Creative Teaching Press)他英語多読本
  • 各種英語絵本
  • Sight Word Readers、BOB Booksなどのスカラスティック社のReadingのための様々な本
  • チャンツや英語の歌(ナーサリーライム:英語童謡)等CD各種やアニメ等の音源のかけ流し
  • 英語アニメ視聴
  • 英語ワークブック
  • アルクの英語教材BE-GO受講
  • NHKラジオ英語講座
  • 中古DWE(ディズニーの英語システム)でおうちレッスン・・・etc

読みたい内容と実際の英語力との差が辛かった多読

親子英語界で、この絵本シリーズを知らない人はいないと言ってもいいぐらいの知名度を誇る、

  • オックスフォード・リーディング・ツリー
  • CTP(Creative Teaching Press)

この2つのシリーズは、英語学習をスタートしたばかりの学習者向けに本当によくできています。

そりゃそうです。オックスフォード・リーディング・ツリーはイギリスの小学校の国語の副読本として、80%以上の学校が採用しているほどの実力を持ったシリーズだからです。

オックスフォード・リーディング・ツリーがイギリス英語に対し、CTPのシリーズはアメリカ英語。「Learn to Read」というシリーズタイトルからもわかるように、自力で読むために、単語を変えただけなどの同じセンテンスに繰り返し触れられるようになっています。また、CDがよくできていて大人が聞いていても楽しいです。

ただ、二つともに共通するのが、

  • 費用が高い(例:CTP→2,800円 / 6冊セット~。ORT→3,586円 / 6冊セット~)
  • リーディングレベルやシリーズがたくさんあって、初心者は何をどう購入すればいいのかわけがわからなくなる
  • 使い方によっては「英語のお勉強」感が強くなってしまう

以上の3点に見事にハマったのがうちです。

大人が読んでも楽しいORTは、ステージ9まで揃えました。

CTPは、MUM’S ENGLISHというホームページで色々と勉強をさせていただき、セットを数点購入しましたが、お勉強色がより強く感じられるようになったために途中で購入をやめました。

一番の問題は英語を始めた子どもの年齢が年長さんと高く、なんとなーく英語の本を日常生活に組み込むのが難しかったことと、成長すればするほど導入編のような幼児から低学年向けのこうしたGrated Readerと呼ばれる本は、本人の言語能力と本の内容にズレが出てきてつまらなくなってしまったことでした。

そうすると、余計に「英語のお勉強をするモード」になってしまうんですね。

英語の歌やアニメなどの音源かけ流しは、雑音でしかない

小学生になる頃には英語の語りかけはやめて、英語の歌や英語アニメやお話しのDVD音源だけを抜き取ったものをかけ流していました。

このかけ流し、親子英語界では主流だったりしますが、年齢が上に上がれば上がるほど意味の分からない雑音でしかないので、よっぽど内容を吟味しないと効果は全くないと思います。

実際に我が家では雑音でしかなかったと思います。サンダーバードのオープニングの

「3,2,1・・・Thunderbirds are Go!」

ぐらいでしたよ。ちゃんとわかってたのって(笑)。

当時絶大な人気を誇っていたThe Wigglesなどの幼児番組やアニメはもう年齢的に合わないし、英語圏の同じ年ごろの子どもたちが見る番組では、英語力が足りずに内容はちんぷんかん。それでも「これなら少しぐらい聞き取れるかな?意味がなんとなくわかるかな??」としつこく流すメニューを考えては続けていました。

私自身が、

「なんとなくこの子英語のアニメ(映画)の内容わかって楽しんでるんじゃないの?!」

なんていう夢を見たいがために、雑音を日々垂れ流していたとしか思えません。

いやホント、意味ワカラン自分。

英語ワークブックで英語楽しい!と思わせ作戦も失敗

低学年までは毎晩英語と日本語の絵本を読み聞かせ。

小学生になってからは、Scholastic 100 Words Kids Need to Read by 1st Grade 英語 アクティビティブック (100 Words Workbook)なんていう、親子英語界では超有名なワークブックも自宅で少しずつさせていました。

「アクティビティブック」とネーミングがついているだけあって簡単で、色を塗ったり線で正解を結んだり、楽しく取り組める工夫はされているのですが、少しずつ難易度は上がっていくので、最後の方は、

「日本語でこうやって聞かれているよ!」

なんて解説しながら取り組む場面も多くなっていきました。わからない言葉をわからないまま取り組む、というのはとってもストレスだと思います。

もうこうなると英語をやってるんだか、日本語で補って幼児向けの教材をやってるんだかわからなくなります。

もう母国語方式の親子英語は限界。開き直ってアルクの小学生向け教材BE-GOを導入

英語語りかけ育児、プレスクールに英語絵本やGraded Readreといった多読、音声やDVDのかけ流し、ワークブック・・・これらを取り入れては挫折してたどり着いたのは、「もううちの子は母国語方式で英語を操れる年齢ではなく、日本に生まれて日本語オンリーで育った子どもとしてのアプローチが一番ストレスがない。」という考えでした。

・・・英語を辞める、という選択肢はなかったんかーい!と今は思います(^-^;

一度は検討したベネッセの幼児向け教材Worldwide Kids Englishからシフトして、BE-GOという小学生向けの教材を受講することにしました。

CD-ROMやワークなどがセットになっていて、ゲームを中心に単語を覚えたり、付属のヘッドセットをつけて発音チェックをしたりし(これが結構エラーが出る・・・)、少しずつステージアップしていく教材でした。同じくベネッセが出している進研ゼミ同様、テスト提出等で得たポイントで商品を交換できたり、BE-GO検定なるものを受けて、GOLDまで合格すればちゃっちいカシオの電子辞書をもらえる「ご褒美制度」もありました。

もともと小学生がゲームをすることに抵抗があった私。

英語のためだ、と最初は我慢していましたが、単純なゲーム内容の繰り返しでテンポも速く、楽しそうではあるけれど、もともとテンポがゆっくりの上の子に合っていないんじゃないかなぁ・・・という気持ちが徐々に膨らんできました。

こういうハッキリと説明はできないけれど感じる「違和感」というのは大切にした方がいいんですよね。自分の経験から脳が危険信号を発している、ということなので。

子どもはお目当ての商品が欲しい、けれど単純なゲームを続けさせることに抵抗があった私・・・ということで、結局CD-ROMの後半は私が変わりにやることに。

子どもの貴重な時間を奪ってしまったことへのせめてもの罪滅ぼしになったと思いたい。

夕飯時間にねじ込んだせいで、すぐにフェードアウトしたNHKラジオ英語講座

ベネッセのBE-GOと同じころに始めたのがNHKラジオ基礎英語(1)。中学一年生レベルのラジオ講座です。毎日夕方にはラジオを流して、一緒に聞いていました。どっちがスキットを早く言い終わるか競争したり・・・この頃もまだ「面白おかしく、英語があるのが当たり前な生活に」高学年になっても英語を細々と続けられないか?と英語にしがみついていました。

中学1年生レベルは簡単過ぎたので、続けて放送するNHKラジオ 基礎英語2NHKラジオ 基礎英語3と聞いていました。

が、

一講座15分なので、全部聞くと45分かかるんですね。

夕ご飯の支度をバタバタとして、夕飯中にスキットのリピートをする。中学3年生の内容はまだ理解できませんし、ご飯も英語の内容も消化不良になり、自然に聞かなくなっていきました。

英語でもなんでも教育に関わるときのコツは、

ついでだから

と欲張ることをやめること。これに尽きると思います。

中古DWEでご褒美で釣りながらレッスンも違和感がぬぐい切れずストップ

BE-GO、NHKラジオ基礎英語講座の他に、さらにこの頃取り入れたのが中古DWE(Disney World of English:「ディズニーの英語システム」)のレッスン。

当時中古DVDも売っていましたが高いので、必要最低限でいい!と、CDとテキスト(BOOK)とアクティビティボックスがセットになったシンプルな「basic ABS’s」と当時呼ばれていたものを(現在は「ステップバイステップ」)というDVDになります。)、中古英語教材を扱うオンラインショップから購入しました。

記録を見ると全12冊あるうち、BOOK 6(DWEのシステムでいうと、グリーンCAP)の途中で終わっていました。

1レッスンを終えるごとにご褒美を用意して、CDを流しながら2人ともよくやったよ・・・

BOOK1をクリアするごとに用意していたご褒美は、当時ハマっていたガンプラ(ガンダムのプラモデル)。そりゃ子どもは喜びました。でも、私はご褒美で釣って子どもに何かさせることに対してとっても違和感があったんです。あからさまに自分の思う通りに子どもをコントロールしている気がして。

いやいや、手を変え品を変え、英語学習が続くようにと私がしがみついていたこと自体が子どもをコントロールしようとしてきたそのものなんですけども。

子どもに英語を!とさんざんしがみついてきた私ですが、これまでの英語学習をスパッとやめることになった衝撃的な出会いについて少し次で触れます。

親子英語はやめた!仲良しも通う近所の英語教室はオマケ程度に

小学校中学年のころ、子ども英語だけでなく、まだまだ子育て本を読み漁っていた私は、たまたま本屋で立ち読みしていた本に後頭部をガツンと殴られたような衝撃を受けます。

ちょっとわからないとすぐに怒ったり泣き、お友達関係も思い込みで「いじめられた!」といってはやっぱりすぐに怒ったり泣いて帰って来る上の子の様子に違和感を抱いていた頃でした。たまたま手にしたその教育本には、うちの子がそのように振舞う原因と考えられるものがたくさん書いてありました。しかも、その内容に納得。

このおうち英語、上の子に合っていないんじゃ??

とようやく気付いた瞬間でした。

ずっと流れている耳障りなかけ流しの英語音源(自分でかけ流しておいて、とてもストレスでした。)、日本語よりもテンポの速い英語の語感のズレ、結論を先に言う英語的思考とのズレ・・・

のんびりペースの上の子に合うワケないやん!!

と。

もうぜーんぶ英語関係は止めました。

やめてしばらくしてから、仲のいいお友達に誘われて近所でこじんまりと英語教室をやっている面倒見のいいおばちゃん先生がいるところに一年ほどお世話になりました。これも遊びに行く感覚だったので行きたくない日は行かないし、行っても友達とわいわい日本語で英語のカードゲームをするだけなのでノーストレス。そこでAGOやB.B.カードなどに出会いましたが、家にある他のカードゲーム同様「楽しむため」に時々やるだけ。

教室で英検を受けてみようという話しが出て、私がまた燃えちゃうだろうなぁと嫌だったのですが、上の子が受けたいというので問題集を一冊与えて放っておく予定で受験することを決めました。

が、案の定自主的にやるわけがなく、受けるならちゃんと勉強しなさい!と私がつきっきりで問題集に取り組むことに。もう親子共にめちゃめちゃストレスでした。それ以降は本格的に授業で英語を習い、ある程度自分で計画的に受験準備ができる中学生になるまで英検受験をすることは禁止しました。

小学4年生で英検4級は受かりましたが、リスニングで点数を稼いだだけでリーディングは微妙も微妙。

高校生の今でもリスニングは得意ですが、センテンスや単語を覚えるのは苦手です。大学入試に英語の外部検定試験が導入が廃止になる前にベネッセのGTECでスピーキングテストも受けたことがありますが、超簡単な単語を使ってコミュニケーションを取りハイスコアだったという、ビジネスやアカデミックというよりも、サバイバル英語向きよね、という結果は残していました。

上の子との親子英語の反省点

紆余曲折あった上の子との親子英語。

私には反省しかありません。

今の子どもの英語レベルは、模試なら7-8割得点、特にリスニングは9割得点と、同級生と比べればできる方ですが、こんなレベルは中高もしくは大人になってしっかり勉強すればすぐに追いつくレベルです。実際に私がそれを体験しています。

英語を一緒に楽しみたいという気持ちから早々に離れ、合わない英語を上の子にやらせるために使った時間とお金をもっと違うことに使えばよかった。もっとあの子が好きなこと、興味のあることを観察する時間と、本当にあの子がやってみたい!欲しい!とMaxまで気持ちが高まったときに、必要ならそのお金をようやく使うぐらいの不自由さを経験させるべきでした。

英語に興味があるのなら、勝手に私一人がやっていればいい。

そんなわけで、それ以降は自分の語学学習に限られた時間とお金を費やしています。

おわりに

今回は上の子の幼児から小学生時代までの親子英語を振り返りました。同じように下のチビにもやってきてるんですね~。しかも赤ちゃん時代から。次回は下の子の親子英語の反省会をしたいと思います。

乳幼児から英語に触れさせると英語耳が育つだとか、英語から日本語の置き換えがスムーズでストレスがないとか、メリットと言われるようなことをたくさん耳にします。子どもの性格や特徴を上手く把握して英語を与えれば、そのような効果はあるのかもしれません。

少なくともうちの子たちには、英語のスピード、リズムは彼らの生まれ持ったテンポに合いませんでした。英語に割く時間やエネルギーに対応できるだけの余裕はもともと持ち合わせていない、エネルギーが少ないと分類される子どもたちでした。

ナーサリーライムと呼ばれる英語のわらべうたや昔話よりも、日本に古くから伝わる唄やお話しに慣れ親しみ、日本人ならではの繊細な感覚が自然に育つように子どもたちとゆっくり触れ合うべきでした。

いろんなことを吸収して自分の足で自分の人生を歩んでいく土台を作るこの乳幼児から小学生という時期は、とっても大切です。私の子どもたちへの英語の取り組みの反省から、ご自身のお子さんはどういうタイプなのか?今、本当に必要なのは英語なのか?ゆっくりと自分たちのペースで日々を味わう時間や体験ではないのか?を考えていただけたらな、と思います。